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研究報告
訪問看護婦の意思決定の促進要因・阻害要因の分析—5年未満の訪問看護婦の意思決定の特徴
The Analysis of Facilitating and Obstructive Factors on Nurse's Decision-making at Home Care : The Characteristics of Decision-making on Nurses Working for Less Than Five Years
松村 ちづか
1
,
川越 博美
2
Chizuka Matsumura
1
,
Hiromi Kawagoe
2
1順天堂医療短期大学在宅看護論
2聖路加看護大学地域看護学
1Juntendo Medical College of Nursing
2St Lukes' University of Nursing
pp.62-67
発行日 2001年12月25日
Published Date 2001/12/25
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Ⅰ.研究の意義と目的
本研究の目的は,がん終末期在宅療養者の自己決定と家族の意向が不一致となった状況を解決し在宅療養者の自己決定を実現するために,訪問看護婦が支援上の意思決定をする際の促進要因,阻害要因を明らかにすることである.
現在,訪問看護現場では,訪問看護婦は在宅療養者の自己決定と家族の意向が不一致となった関係性への介入に苦慮し,療養者の意向に添えないことに葛藤している現状である1).だが,今後は自らの意思で残された時間を過ごしたいという自立的な療養者の増加も予測され2),がん終末期在宅療養者の意思に添って残された時間を豊かに過ごすための支援が訪問看護婦に求められていくと考えられる3).そこで,本研究において,訪問看護婦ががん終末期療養者の自己決定と家族の意向の不一致を解決し療養者の自己決定を実現しようと支援上の意思決定をする際の促進要因・阻害要因を明らかにすることで,今後のがん終末期在宅療養者と家族の自己決定に関わる訪問看護婦の意思決定上の課題,訪問看護婦自身の意思決定力を高める解決策への示唆が得られると考えられる.
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