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研究報告
外来で化学療法を受ける乳がん患者のセルフケアを促すプログラム作成過程から得られた示唆—嘔気・嘔吐予防のためにイメージ法を用いて
Discussion in Developing a Program Facilitating Self-care of Outpatients with Breast Cancer who Experience the First Chemotherapy Treatment: Using Imagery to Control Nausea and Vomiting
渡邉 眞理
1
,
遠藤 惠美子
2
Mari Watanabe
1
,
Emiko Endo
2
1神奈川県立がんセンター
2宮崎県立看護大学
1Kanagawa Cancer Center
2Miyazaki Prefectural Nursing University
pp.68-73
発行日 2005年12月25日
Published Date 2005/12/25
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Ⅰ.はじめに
乳がんの患者が,急性期を除いた医療を受ける場は,今日そのほとんどが外来である.外来で行われる乳がん治療の一つに化学療法があり,その副作用である嘔気・嘔吐の症状は,多くの乳がん患者が体験する.患者はこれらの症状が強いと,自らのコントロール感を失い,がんと共に生きていく力すら見失ってしまうと思われるほどであるので,このことに対するケアは,外来看護の中で取り上げるべき重要な課題である.
本研究はこの課題への一つの対策として,患者が嘔気・嘔吐を予防し,たとえそれが起きたとしてもコントロール感を失わずに対処するために,セルフケアに必要な知識とスキルを身につけてほしいという願いから始まった.患者がセルフケアの手段としてイメージ療法が身につけられ,外来の看護スタッフがその支援ができ,そのケアが外来全体に浸透するような,乳がん患者のセルフケアプログラムを開発することを目的とした.本稿では,一般的に知られているイメージ療法を活用したセルフケアプログラム作成過程で明らかになったことを中心に報告する.
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