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- Abstract 文献概要
近年アジアは,政治や経済のみでなく,さまざまな側面で世界から注目を集めている.それはがん医療においても同様で,最新の知識や技術が日本のみならず,韓国や香港,シンガポールなどのアジア諸国から日々配信されている.これらの知識や技術を共有し臨床実践の場において活用していくこと,さらにアジアの国々が協同して臨床研究を進めていくことは,喫緊の課題といわれている.その理由の1つは,アジアの人々が欧米の人々とは異なるアジア特有の文化や遺伝子を共有していることにある.一方で,アジア諸国は政治や経済,医療,家族などにおいて,それぞれに異なる体系の歴史をもっている.これらの類似点と相違点をともに理解し合いながら,アジアの国々と国際的な交流を深めていくことは,日本のがん看護をいっそう発展させていくうえで,重要な課題の1つだと考える.
現在日本がん看護学会は,国際交流活動の一環として,国際がん看護学会(International Society of Nursesin Cancer Care,以下ISNCCとする)の正会員として登録しており,ISNCCと連携し,その活動に参加している.2年ごとに開催される学術集会(InternationalConference on Cancer Nursing,以下ICCNとする)には,毎回非常に多くの日本人が参加登録を行っており,2012年9月にチェコ共和国のプラハで行われた第17回ICCNでは,全参加登録者605名中138名が日本からの登録者であった.日本以外のアジアからは約100名が参加登録を行っていた.この参加登録者数にみる,日本をはじめとするアジアの力を,アジアのがん看護の発展につなげる術とすべく,アジアにおける国際交流の拠点を築くことも始めなくてはならない.
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