表彰論文選考にあたって考えたこと

　表彰論文選考委員長を拝命して約1年になりました．日ごろから学会誌に熱心に目を通す方ではなかった者がこのような役割をいただき，反省しながら1年目の役割を担いました．

　論文選考の作業をしながらふと考えたことがあります．その昔私が看護以外にいたとき，…40年くらい前の話で，基礎医学の領域です．研究者たちはこぞって学術雑誌の到着を待ち，ひったくるように読み，関係のある論文，注目されている研究者の論文にいち早く目を通し，自分の研究の先を行っているかどうか確認するのです．相手は主として海外の研究者であり，国内の研究者の動向は日ごろの切磋琢磨から，どのような知見が出ているのか論文になる前から押さえてあるのです．研究者たちの論文をめぐる活気，…それは研究への没頭につながるのですが，皆様も想像がつくと思います．