第26回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 教育講演4
経験からの学び方を学ぶ 私はどうしたらよかったのか
東 めぐみ
1
Megumi Higashi
1
1日本赤十字北海道看護大学
1Japanese Red Cross Hokkaido College of Nursing
pp.101-104
発行日 2022年3月31日
Published Date 2022/3/31
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1.糖尿病患者の語りからの学び
看護外来などで看護を実践をしていた時,「みかん一つが我慢できない自分が情けない(60歳代男性)」「糖尿病はいつも私を邪魔する(20歳代女性)」など,患者が経験している世界を表す言葉に出会ってきた.これらの言葉は,療養を続けている患者の経験を表す言葉として,深く私の心に残ってきた.「みかん一つが我慢できない情けなさ」を語る患者はどのような経験をしているのか,私はその言葉を発する患者の前に立って,何をすべきだったかと考えてきた.また,糖尿病に「邪魔されている」経験をしている患者に対し,どういうかかわりが患者の助けになるのか,患者を支えることとはどういうことかを考えてきた.先行研究においても糖尿病患者の療養経験に関する論文が多々発表され,私たちは糖尿病患者の経験する世界を理解する手立てが増えた.これらから,患者が日々経験している療養行動から,次の行動に積み上げていく援助方法が必要ではないかと考えてきた(東,2014).そのため,まずは,看護師が看護実践の経験からの学び方を学ぶことが必要であると考えた.
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