Japanese
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研究報告
糖尿病患者が語るシックデイ・ルールに沿って対処が行えなかったシックデイの体験世界
The experiences world of diabetics who were not able to manage by the sick day rule
板村 麻希子
1
Makiko Itamura
1
1前日本赤十字九州国際看護大学大学院
1Fomer Japanese Red Cross Kyusyu International College of Nursing Graduate School
キーワード:
シックデイ
,
シックデイ・ルール
,
糖尿病患者
,
患者教育
Keyword:
シックデイ
,
シックデイ・ルール
,
糖尿病患者
,
患者教育
pp.17-25
発行日 2016年3月30日
Published Date 2016/3/30
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本研究は質的探索的研究デザインでシックデイ・ルールによる対処ができなかった経験のある糖尿病患者が語ったシックデイに関する体験世界を明らかにすることを目的として行った.
対象者はシックデイ・ルールによる対処ができなかった経験のある糖尿病患者5名とし,半構成的面接調査を用いてインタビューを行い,現象学的分析を行った.
分析した結果,【シックデイでは言い表せない感覚が高血糖と結びつかず気付かないままきつくて動けなくなる】【低血糖への過剰な恐怖心に阻まれ高血糖なんて気にしてない】【シックデイで対処するには結局一度なってみるしかない】【糖尿病のことは自分で何とかしたいという信念とは裏腹に,シックデイでは家族に頼ってしまうかもしれないことへの抵抗感がある】の4つの主題を付けた.これらの主題から,高血糖の認識の難しさ,高血糖に対する危機感が薄く低血糖優先のセルフケア行動,シックデイに対する関心の薄さや糖尿病に関して家族に頼りたくないという糖尿病患者の信念があることを見出すことができた.
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