第4回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
地域保健活動としての糖尿病対策事業
浜見 優子
1
Yuko Hamami
1
1島根県海士町役場
1Ama Town Office, Shimane
pp.133-135
発行日 2000年9月15日
Published Date 2000/9/15
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はじめに
わが国の糖尿病患者数は年々増加し続けており,糖尿病ほど生涯にわたって自己管理を必要とし,そのための患者教育が治療上重要な意味をもつ疾患はないと思われる.
海士町における糖尿病患者管理については,専門医療機関や教育スタッフに恵まれないことから,唯一の医療機関である診療所において,定期的な血糖検査と投薬を受けるのみの状況であった.
昭和61年度より松江赤十字病院のご協力を得,糖尿病についての基本的な学習の場として糖尿病教室を開催し,これが契機となって,平成2年度から糖尿病対策事業として保健活動のなかに位置づけ,各種事業がスタートした.町役場が中心となって,診療所,松江赤十字病院,保健所などの協力を得ながら事業を展開し,当初の糖尿病患者管理を中心とした取り組みから,糖尿病を予防する活動,健康づくり活動へと広がり現在に至っている.過疎高齢化が進む離島という環境のなかで,関係機関との協力体制のなかで取り組んできた活動について報告したい.
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