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English
レター
美容医療に携わる看護師の倫理観
Ethics of nurses engaged in aesthetic medicine
田中 樹
1
Itsuki TANAKA
1
1帝京科学大学
1Teikyo University of Science
キーワード:
美容医療
,
看護師
,
倫理観
,
aesthetic medicine
,
nurse
,
Ethics
Keyword:
美容医療
,
看護師
,
倫理観
,
aesthetic medicine
,
nurse
,
Ethics
pp.80-81
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
昨今、雑誌やインターネット、マスメディアにおいて美容医療サービスに関する広告を目にする。従来、美容医療は美容整形を中心に行われてきたが、昨今では、対象部位も術式も多様化されており、「プチ整形」と呼ばれる注射や糸で気軽にできる美容整形の需要も増加している1。このような背景には、SNSなどの情報社会となり、写真や動画で自己アピールをする機会が増えたことや、美の概念に関する多くの情報が可視化され、コンプレックスが揺さぶられ、美容医療の需要が増加してきたことも関連していると考える。
美容医療サービスの特殊性は、美容医療が通常の医療と同様に身体への侵襲を伴うにも関わらず①緊急性がないこと②医学的必要性(適応性)がないこと③施術が患者の主観的願望を満足させるものであることから、ほとんどの美容医療が自由診療のため健康保険が使用できず治療費が高額になることが挙げられる2。一般の医療で一定の危険を伴う診療行為が許されているのは、患者の救命や健康維持・回復という利益が認められているからであり、それに比べ美容医療の利益は、身体の審美性向上や精神的満足度であり、そのことからも保険適応外となっていると考えられる。
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