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レター
尊厳とQOL―一つの事例を通しての考察
Dignity and quality of life: a thought on a case
大出 順
1,2
Jun ODE
1,2
1市立伊東市民病院
2静岡大学大学院人文社会科学研究科
1Ito Municipal Hospital
2Graduate School of Humanities and Social Sciences, Shizuoka University
キーワード:
自律
,
尊厳
,
QOL
,
autonomy
,
dignity
,
quality of life
Keyword:
自律
,
尊厳
,
QOL
,
autonomy
,
dignity
,
quality of life
pp.43-45
発行日 2012年2月25日
Published Date 2012/2/25
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- サイト内被引用 Cited by
1.序論
看護師は、対人援助職として、人々が尊厳を保つ権利を尊重する。看護師はまた、対象者のquality of life(以下QOL)の向上をめざして日々実践している。それらは看護師の倫理綱領でも示され、看護師の社会的責務とされている。尊厳は、対象の自律性の有無とは無関係であることは明らかだ。自分の意思を効果的に他者に伝える事ができない新生児や、重度認知症の高齢者に対しても、その人の尊厳に敬意を払って実践するのは当然だからである。しかし、尊厳に敬意を払うとはどのようなことだろうか。また、その人のQOLの向上とは何か。本稿ではそれらの問いを、筆者の経験事例に触れながら考察する。なお、事例紹介は、情報を制限することと個人が特定できないように記載することで倫理的配慮とさせていただく。
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