Japanese
English
◆研究と報告
視覚失認・記憶障害を主症状とする一症例の訓練経過
A Case Study of Occupational Therapy in a Patient with Visual Agnosia and Amnestic Syndrome
坂本 一世
1
Ichiyo Sakamoto
1
1東京都リハビリテーション病院
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
視覚失認
,
記憶障害
Keyword:
視覚失認
,
記憶障害
pp.317-325
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
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要旨:視覚失認に重度の記憶障害など多彩な症状を合併した,脳梗塞症例を経験した.症例は軽度の統覚型視覚失認に加えて,より高次の視覚失認とも言うべき症状を呈していた.作業療法は社会参加を目標に,かな文字や小学校低学年程度の漢字の読みの訓練,及び上記の症状より生じる生活上の障害に対する代償訓練を主眼として行った.約2年半の経過の中で読みの能力にある程度の改善が見られた.生活上の障害に対しても,限られた方法ではあるがいくつかの代償方法を獲得した.更に居住地域の作業所通所という形で,社会参加が実現した.ここでは本症例の障害像と過去の文献例との比較を行った.また訓練の経過を報告し,その意義についても若干の考察を加えた.
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