Japanese
English
◆原著
道具類を用いた利き手検査の有効性—てんかん患者への使用経験
Riliability of Hand Preference Tests Using Actual Tools in Patients with Epilepsy
赤松 智子
1
,
神先 美紀
1
,
兼本 浩祐
1
Tomoko Akamatsu
1
,
Miki Kanzaki
1
,
Kousuke Kanemoto
1
1国立療養所宇多野病院
1National Utano Hospital
キーワード:
利き手
,
てんかん
,
右利き度
Keyword:
利き手
,
てんかん
,
右利き度
pp.214-222
発行日 1991年8月15日
Published Date 1991/8/15
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要旨:通常,利き手を調査する場合,手についてのみ論議される場合が多い.しかし,作業療法において,活動場面における動作や行為に注目するならば,より優先して使われる側を考慮すべきであり,利き足,利き目,利き耳も含まれる.これらを含めた利き手(右利き度あるいは潜在的左利き)を調べる検査として,道具類を用いた利き手検査を作製し,その有用性を調べた,健常者104名,神経学的所見のないてんかん患者136名に施行し,検査の有効性を検出した後,そのデータを用い各種属性を検出した.結果は,一部の群を除くてんかん患者群は右利き度が低く,左焦点を持つ患者も右利き度が低かった.発症が遅ければ遅いほど,右利き度が高かった.年齢に伴いてんかん患者では利き手の分化が進まず,またてんかん女性において利き手の未分化が多く見られた.この利き手検査を行うことで障害部位推定や,定量化された右利き度から利き手に関した特徴,さらに,てんかん患者の診断別特徴を把握することができた.この道具類を用いた利き手検査の紹介と,対象者に施行し得た利き手に関する特徴を述べる.
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