◆ケーススタディ 老人
「在宅痴呆老人のケーススタディ」を読んで
岩崎 テル子
1
1国立療養所東京病院所属リハビリテーション学院
pp.48
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
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- 文献概要
浅海氏のケーススタディは,在宅痴呆老人の生活実態と家族の困惑が手に取るようにわかり,10ケ月半に及ぶ訓練の間,処遇方針をめぐってスタッフ側もかなりジレンマに落ち入ったであろうことが伺える。しかし結果的に,在宅障害老人に対するリハビリテーションの基本的考え方がしっかりしていた為に,老人自身にも家族にも必要な援助が行い得たものと感じ入った。
浅海氏の所属するデイホスピタルは,通所訓練の長い実積を持ち,在宅障害者の生活実態を良く承知されている為に,問題の所在を正確にとらえ得たのであろう。スタッフにも恵まれ,特にOTが常勤で2名配属されていることが,老人と家族を大きくつつむ原動力になったものと考える。
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