- 販売していません
- 文献概要
第23回日本抗加齢医学会総会は2023年6月9日(金)〜11日(日)まで東京国際フォーラムで開催されました.会長の東京大学大学院医学系研究科産婦人科学の大須賀穣教授は「老若男女の抗加齢from womb to tomb(訳:子宮から墓まで)」というテーマを設定され,会長講演では「女性の一生と次世代に向けたアンチエイジング」と題して,初産年齢の高齢化に伴いニーズが高まるプレコンセプションケア(preconception care)について紹介されました.また,若年期の体調不良や過度なダイエットによる栄養不良,月経不順などが中高年期の体調不良や異常を引き起こすとともに,次世代への悪影響へとつながるリスクと,安全に健康に出産をするためには若年期から高血圧,脂質異常,高血糖などを予防・治療することが重要だと述べられました.さらに女性の健康支援については,健診による早期発見と治療,教育・啓発による自己管理力の向上,経済的支援を含めた医療インフラの整備,新たな予防法の研究開発が重要だと強調されました.理事長提言では「暦年齢から生物学的年齢へ」と題して山田秀和理事長(近畿大学アンチエイジングセンター)が再生医療をはじめとする新しい老化治療法を紹介されました.会長特別企画ではお台場ビッグトップで開催中の「アレグリア」の貸し切り公演など,他の学会にはみられない華やかなパーティーも行われました.とにかく基礎研究から美容,再生医療など,領域を越えて「抗加齢」というキーワードで意見交換が行われるため,学びや発見が多いのが魅力です.第24回日本抗加齢医学会総会は,2024年5月31日から3日間,熊本城ホールで「実学創造〜老化制御の一新紀元〜」というテーマで開催されます.
Copyright © 2023, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.