JARM NEWS【REPORT】
第50回日本集中治療医学会学術集会/第28回日本災害医学会学術集会
笠井 史人
1
,
西山 一成
2
1昭和大学医学部リハビリテーション医学講座
2岩手医科大学リハビリテーション医学講座
pp.639
発行日 2023年7月18日
Published Date 2023/7/18
- 販売していません
- 文献概要
2023年3月2日(木)〜4日(土),国立京都国際会館において第50回日本集中治療医学会学術集会が志馬伸朗大会長(広島大学救急集中治療医学)のもと開催された.50回記念大会であるとともに,パンデミック明けを感じさせる制限のないプログラムであったため,8,000人を超える登録と6,500人を超える現地参加者を集めた.テーマは「風光る」.3月の柔らかい風と光を,春とコロナ明けにリンクさせて,勇敢に戦い続けた集中治療に携わる仲間たちを讃えた会長の想いが伝わるすてきなフレーズだったと思う.
集中治療における早期リハビリテーション医療の羅針盤となっていたエキスパートコンセンサスが本年,J-ReCIP(日本版重症患者リハビリテーション診療ガイドライン)2023に進化する.そのお披露目シンポジウムが開かれ,内容の濃さにこのガイドライン(愛称Jレシピ)普及の手ごたえを感じた.また,いよいよ集中治療理学療法士制度がスタートするため,その報告と受験促進のためのシンポジウムも人気を集めた.近年ICUでのリハビリテーション医療は全国に広まったが,スタッフの教育が喫緊の課題となっていた.ICU基準の実力を備えた理学療法士の活躍が大いに期待される.年々高まる本領域におけるリハビリテーション医療への関心を強く感じさせる大会であった.
Copyright © 2023, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.