JARM NEWS【REPORT】
第46回日本高次脳機能障害学会学術総会/第31回日本パラスポーツ学会
近藤 正樹
1,2
,
伊藤 倫之
3
1京都府リハビリテーション支援センター
2京都府立医科大学大学院脳神経内科学
3愛知学院大学健康科学部健康科学科
pp.449
発行日 2023年5月18日
Published Date 2023/5/18
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- 文献概要
2022年12月2日(金),3日(土)に第46回日本高次脳機能障害学会学術総会が山形県立保健医療大学特任教授の平山和美会長のもと,山形テルサ,やまぎん県民ホールにて開催された.本会のテーマは「感じる高次脳機能」であった.新型コロナウイルス感染症の第8波が始まり,現地開催およびオンデマンド配信のハイブリッド開催となった.
テーマにある「感じる」の意味合いについて,会長の言を引用する.「まず,私たちに外界や自己に関する情報を与えてくれるいろいろな感覚の機能について,皆様と一緒に考えてみたいという意味合いです.感覚の障害には,正しく感じることができなくなる,ないものを感じてしまう,実際とは異なって感じてしまうなどの状態があると思います.感覚は本当に不思議で豊かな世界です」.このようなコンセプトのもとでプログラムが企画されていた.特に「感じられない,感じてしまう,違って感じる」と銘打った4つのシンポジウムが印象的であった.おのおの,視覚,人生,聴覚,身体・体性感覚にかかわる高次脳機能の問題が取り上げられており,平山会長が見聞きし,興味深いと思われた症例報告を中心に構成されていた.高次脳機能障害の臨床は症例報告から学ぶことが多い.参加者が本学会から多くを学び,今後の臨床に還元されることが期待された.
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