巻頭言
自動車運転自動化に思うこと
津田 英一
1
1弘前大学大学院医学研究科リハビリテーション医学講座
pp.454
発行日 2022年5月18日
Published Date 2022/5/18
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- 文献概要
自動車運転の自動化は,パワーユニットの電動化とともに,現在の自動車産業界が挑む最大のタスクである.では一体,自動運転化はどこまで進んでいるのか.自動運転の段階は,自動運転無しのレベル0,アクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作に自動化が限定されるレベル1(運転支援),その両者が自動化されるレベル2(部分運転自動化),すべての運転操作が自動化されるレベル3〜5(全運転自動化)の6段階に区分される.現在,わが国で購入可能な自家用車タイプの自動運転車は多くがレベル2までであるが,国土交通省が示すロードマップでは,2025年までに特定条件下における完全自動運転化(レベル4)の実現をめざしている.
実は先日,自家用車の車検期間中に提供を受けた代車で部分運転自動化車(レベル2)を体験した.搭載されていた先進運転支援システムは,衝突被害軽減ブレーキ,車速・車間距離支援,交通標識認識,車線逸脱防止支援,車線変更支援,高度駐車支援など.自動ハンドル操作で車線をキープできる車線逸脱防止支援や,ウインカー操作だけで自動で車線変更してくれる車線変更支援は,確かに便利で自動運転技術の進化を実感させるものであった.
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