第51回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 シンポジウム◎練習支援ロボット展開—活動を変える—
脳卒中後上肢麻痺に対するReo Go therapy systemTMを用いた治療介入
竹林 崇
1
,
花田 恵介
1
,
道免 和久
2
1兵庫医科大学病院リハビリテーション部
2兵庫医科大学リハビリテーション医学教室
pp.165-169
発行日 2015年3月18日
Published Date 2015/3/18
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はじめに
脳卒中は年間1500万人が罹患し,そのうち500万人に恒久的な麻痺が残存すると報告されている1).さらに,脳卒中患者の約85%以上に何らかの上肢麻痺が生じ2),そのうち25%は発症後5年間で日常生活における麻痺手の随意的使用が困難になるといわれている3).
Lancet Neurologyのガイドラインでは4),上肢麻痺に対し,適応学習や代償的な動作獲得のための課題指向型訓練とならび,日常生活活動(ADL)の拡大を目標とした課題特異型訓練が推奨されている.その課題特異型訓練の代表例としてロボット療法(Robotic Assisted therapy:RAT)が成果をあげている.同ガイドラインでも,RATは上肢に対してリコメンデーショングレードA〜B,手指に対してグレードBを示している4).現在,我々のグループはRATにおいて,イスラエルのMotorika社が開発したReo Go therapy systemTM(Reo Go)を利用している.本論文では,我々の研究を通して,今後の脳卒中後の上肢麻痺に対するリハビリテーションにおけるRATのあり方について提言したい.
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