第45回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/横浜 《パネルディスカッション》リハビリテーション難渋例の実践検討2―呼吸循環器系のハイリスク―座長/上月 正博・水落 和也
キーノートレクチャー1:呼吸器系ハイリスク患者への実践的リハビリテーションアプローチ
上月 正博
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1東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
pp.345-350
発行日 2009年6月18日
Published Date 2009/6/18
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はじめに
患者の高齢化や重複障害化が驚くべきスピードで進んでいる.このことは,手術・投薬でのハイリスク化のみならず,リハビリテーション(以下,リハ)でのハイリスク化をも意味する.呼吸器系のハイリスク症例に積極的にリハを適応した結果,このような対象にもリハの有効性が高いことが明らかにされてきている.呼吸器リハのターゲットの中心は,2020年には障害者の原因疾患の5位に入るとされる慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)であるが,ハイリスクのCOPDリハ患者への対応の機会の増加のみならず,呼吸器障害患者に対する周術期の対応や,在宅での人工呼吸器管理を要するリハ患者への対応の機会も増加している.本稿では,身体障害における呼吸器障害,リスク層別化の判断指標,運動療法の適応・禁忌・中止基準,呼吸器系ハイリスク患者へ具体的なリハの実際などを紹介する.
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