レポート「現場最前線」
カンボジアにおけるNPOによる摂食嚥下リハビリテーションプロジェクト:医療従事者に対する指導の報告
兼岡 麻子
1
,
芳賀 信彦
1
1東京大学医学部附属病院リハビリテーション部
pp.166-169
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200238
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1.はじめに
カンボジア王国(以下,カンボジア)は,インドシナ半島南部に位置する人口約1,600万人の国である1).カンボジアでは,1970年から20年以上内戦が続き,当時の人口の約1/4にあたる170万人以上が虐殺され,すべての社会システムが破壊された2).内戦終結後,政治的には一応の安定をみせ,経済的にも順調な発展を続けているものの,現在も国連の後発開発途上国に指定されており3),医療の拡充についても海外からの援助に頼る状況が続いている4).
今回,筆者はカンボジアの首都プノンペン市において,アメリカのNPOによる摂食嚥下リハビリテーションプロジェクトの一環として,医療従事者を指導する機会を得た.本稿では,その活動概要を報告する.
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