特集 withコロナを見据えた地域支援への模索part.1
どんなときにもつながっていられるきょうだい支援をめざして
清田 悠代
1
1NPO法人しぶたね
pp.145-148
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201191
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はじめに
「しぶたね」は,病気の子どものきょうだいのためのNPO法人です(2003年設立,2016年NPO法人格取得)。きょうだいが主役になり,安心の空気の中であそびきるワークショップ「きょうだいさんの日」や,病院ボランティア活動,小冊子の作成配布,寄稿・講演,4月10日の「シブリングデー(きょうだいの日)」にあわせた啓発,支援者養成とネットワークづくりを目的とした「シブリングサポーター研修ワークショップ」などを通してきょうだいたちを応援しています1)。
病気や障がいのある子どものきょうだいは,不安や寂しさ,恥ずかしさ,罪悪感,プレッシャー,憤りなど複雑な気持ちを抱えて成長していきます。悩みは形を変えながら生涯続くこともあるのですが,家族支援を考える時,きょうだいの存在や声は見えづらく,サポートの場も不足しています。また,最近では「ヤングケアラー(家族にケアを要する人がいる場合に,大人が担うようなケア責任を引き受け,家事や家族の世話,介護,感情面のサポートなどを行っている,18歳未満の子ども)」という概念にも光が当たるようになり,この視点からもきょうだい支援の必要性が指摘されています。
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