連載 訪問リハに役立つフィジカルアセスメント—“気づき”と“療法士判断”・第18回
訪問リハビリとソーシャルワーク
堀田 富士子
1
1東京都リハビリテーション病院 医療福祉連携室
pp.434-437
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200883
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はじめに
今回は訪問リハビリで求められるソーシャルワーク機能について考えます。
リハビリテーション医療が展開される中心的な場所の回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期リハ病棟)では,メディカルソーシャルワーカー(MSW)は欠かせない存在です。なぜなら多様な障害の包括的解決に社会資源の活用は必須だからです。回復期リハ病棟施設基準にも社会福祉士配置の項目が入るようになったのもそのためでしょう。回復期リハ病棟は在宅復帰を目指し,それは社会復帰の始まりでもあります。かつて“社会的リハビリテーション”と言われた分野ですね。支援者のひとりとして病院内ではMSWがいますが,地域ではどうしたらいいでしょうか。介護の現場や訪問系の事業所にMSWは大変少ないと思います。それではその役割は誰が担うのでしょうか。
かつてリハビリテーション医学の教科書には,MSWがいない場合は医師がその役割を果たすとあったと記憶しています。しかしそれは現実的とは言えません。訪問リハビリにかかわる医師も在宅医療に携わる医師もまだ少ないことも理由のひとつです。そんな中でやはり訪問リハビリに従事する療法士が医療者としてソーシャルワーク機能を持ち合わせていることが非常に重要なことになります。
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