巻頭言
チームとして機能すること
福田 卓民
1
1医療法人社団慶成会青梅慶友病院
pp.986-987
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200749
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野球少年の憧れである日本のプロ野球選手は12球団で約900人。700万人を超すといわれる野球人口のほんのひと握りですので,どのチームも精鋭の集まりであることに間違いはありません。しかし,1シーズンが終わればチームごとの勝敗には大きな差がつき,10点差をひっくり返したと思えば連敗を繰り返したり,選手の年俸総額と勝率が比例しなかったりと,たとえ精鋭の集まりであっても,それだけではチームとしてうまく機能しないようです。
本誌に「療養型病院における膝関節可動域制限の進行予防とチームアプローチの効果」という論文を取り上げていただいたのは2013年の夏でした(第8巻第7号)。関節可動域の測定値を用いて,さまざまな取り組みについての効果検証を始めたのは2007年でしたので,それから6年が過ぎていました。ご賛同いただいた長崎大学大学院の沖田 実氏,本田祐一郎氏のお力添えで掲載が実現したのですが,出来上がった本誌をめくったとき,手探りの実践と拙い学会発表を繰り返してきただけの私たちでは到底成し得なかったと,しみじみ思ったことを今でも鮮明に覚えています。
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