Japanese
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研究
要支援認定者における身体的・心理的・社会的側面の健康水準が外出頻度に及ぼす影響
Effect on frequency of going out about community-dwelling frail elderly in Japanese long-term care insurance system from physical, psychological and social health level
山﨑 尚樹
1
,
河辺 信秀
1
Naoki Yamazaki
1
,
Nobuhide Kawabe
1
1茅ヶ崎リハビリテーション専門学校
キーワード:
介護予防
,
外出頻度
,
閉じこもり
Keyword:
介護予防
,
外出頻度
,
閉じこもり
pp.694-700
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200681
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要旨 【目的】本研究の目的は予防給付を受給している要支援認定者における外出頻度に対する身体的・心理的・社会的側面の健康水準の影響を調査することである。【方法】予防給付による介護予防プログラムに参加している37例を対象とした。年齢は82.9±8.9歳で,性別は男性10例,女性27例であった。要介護度の割合は要支援1が14例,要支援2が23例であった。外出頻度は過去1週間での15分以上の外出回数とした。身体的側面の評価として身体機能アセスメントの測定を行い「運動器の機能向上マニュアル(改訂版)」の「特定高齢者・要支援高齢者別アウトカム指標の5分類」をもとに点数化した。心理的側面の評価は外出に対する自己効力感尺度(SEGE)を用いた。社会的側面の評価は老研式活動能力指標,社会活動性指標の個人的活動項目により評価した。統計解析は,Spearmanの順位相関係数検定により,外出頻度に対する身体機能アセスメント,SEGE,老研式活動能力指標,社会活動性指標の個人的活動項目との相関をみた。また,外出頻度を従属変数として,単相関がみられた指標を独立変数としたステップワイズ重回帰分析を実施した。【結果】外出回数と有意な相関がみられたのは,SEGE(r=0.40 p<0.05),老研式活動能力指標(r=0.48 p<0.05),社会活動性指標の個人的項目(r=0.43 p<0.05)であった。重回帰分析では,社会活動性指標の個人的項目のみが規定する因子として抽出された。【結論】要支援認定者の外出頻度に関連をもつのは心理的側面,社会的側面であり,特に個人的活動項目が影響を及ぼしていると考えられた。
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