Japanese
English
研究
家族介護者の生活・介護に対する認識の変遷—回復期リハビリテーション病棟退院後患者の家族1例へのインタビューを通して
The change of the recognition concerning the life and care of the family caregiver:through an interview to a family who live with a patient dischaged from a convalescence rehabilitation ward
大島 埴生
1
,
友野 里枝
2
Hanio Ohshima
1
,
Satoe Tomono
2
1岡山リハビリテーション病院リハビリテーション部
2わたなべ医院 デイケアセンターいこい
キーワード:
質的研究
,
退院支援
,
介護
,
生活
Keyword:
質的研究
,
退院支援
,
介護
,
生活
pp.615-619
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200454
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要旨 (はじめに)障害は患者とその家族に多大な影響を及ぼす。本研究では家族の介護・生活に対する認識の変遷を明らかにすることを目的とした。(対象と方法)家族介護者1名にインタビューを実施し,その内容を質的に分析した。(結果)家族介護者は入院時,自身を介護者として位置づけていた。しかし退院後,自身のもつ生活という文脈との両立において,さまざまな葛藤を経験し,自身を介護者と同時に生活者という両義的な存在として再認する。そして,生活の持続可能性を考え,長期的な時間の中でのパートナーとしての歩みを再び取り戻す,というプロセスを見いだすことができた。(考察)このように自身の役割をそのつど,再調整する営みは,自分が編んできた人生や生活という糸を少しほどいて,もう一度「編みなおす」という作業である。在宅生活が円滑に運ぶように行われる退院支援をより良いものとするためには,介護者の認識の変遷を理解することが重要であると考える。
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