特集 在宅にいる子どもの摂食嚥下障害
食べられない子ども
綾野 理加
1
1あやの歯科医院
pp.442-446
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200407
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はじめに
食べる機能,摂食機能は本能ではなく発達し,獲得していくものである1)。いわゆる正常発達においては,原始反射による哺乳に始まり,離乳食を食べることによって嚥下,捕食,咀嚼へと食べる機能を獲得していく。
食べる機能の障害,いわゆる摂食嚥下障害は成人の中途障害患者や高齢者にみられるだけではなく小児にもみられる。また,そのような子どもたちに対して,摂食機能の発達過程を踏まえたうえでの診断,対応を行う摂食機能療法を実施することで食べる機能を促し,それぞれの力にあった機能を獲得し,食べる喜びを得ることができるようになってきた。
しかしながら,摂食嚥下障害を有するであろう疾患や障害などがないにもかかわらず,食べることが難しい子ども,食べることができない子ども,食べることが好きでない子どもがいることも事実である。ここではそのような子どもたちについて述べていく。
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