特集 病院・施設での福祉用具供給システム
患者活動の向上・至適化を目的とした当院における福祉用具供給システム
井上 靖悟
1
,
補永 薫
1
,
近藤 国嗣
1
,
大高 洋平
1,2
1東京湾岸リハビリテーション病院
2慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
pp.114-118
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200313
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はじめに
回復期リハ病棟では,集中的なリハにより,患者の活動性を増加させることで,機能回復や基本動作能力の向上を図り,在宅復帰や社会復帰を目指す。この病期は,身体機能が不安定な状態である反面,能力の向上が目覚ましい時期でもあり,転倒といった活動量の増加に伴うリスクも懸念される。安全に身体活動を高めるためには,身体機能や活動環境に応じた適切な福祉用具を適切なタイミングで供給することが求められる。これにより活動の最大化につながると同時にリスクを最小限に抑えることが可能となることが期待される。さらには,入院中に使用する福祉用具によっては,患者・家族の障害に対する認識も変化することもあるため,福祉用具は転帰を左右する要素ともなり得る。
本稿では,東京湾岸リハビリテーション病院(以下,当院)における福祉用具供給システムの考え方とその運用方法について紹介する。
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