連載 「食べる」を支援するために 知っておきたい嚥下障害 最新知識・第1回【新連載】
加齢による嚥下機能の変化と疾患
武原 格
1,2
1国際医療福祉大学
2化学療法研究所附属病院リハビリテーション科
pp.282-285
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200094
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加齢と肺炎・窒息
嚥下機能は加齢とともに低下し,また嚥下障害はさまざまな疾患で発症します。厚生労働省より発表された平成23年人口動態統計の死因統計では,肺炎が脳卒中を上回り第3位となりました(図1)。また不慮の事故死亡統計でも,窒息は交通事故を抜きすでに1位となっています(図2)。加齢に伴う嚥下機能の低下は,顕性または不顕性に誤嚥を生じ,誤嚥性肺炎や窒息の危険因子として重要です。高齢者の誤嚥性肺炎は,典型的な呼吸器症状を示さないことも多く,特に注意が必要となります。そのため,嚥下障害を早期に発見し,誤嚥性肺炎や窒息の予防対策を立てることは,とても大切です。
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