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特集 脊椎脊髄疾患に対する分類・評価法
第5章 腫瘍
脊椎腫瘍のWeinstein-Boriani-Biagini分類
Weinstein-Boriani-Biagini Classfication for Spinal Tumor
三澤 治夫
1
,
中田 英二
1
,
尾﨑 敏文
1
Haruo MISAWA
1
,
Eiji NAKATA
1
,
Toshifumi OZAKI
1
1岡山大学病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Okayama University Hospital
キーワード:
WBB分類
,
Weinstein-Boriani-Biagini classification
,
外科的病期分類
,
surgical staging
,
脊椎腫瘍
,
spinal tumor
Keyword:
WBB分類
,
Weinstein-Boriani-Biagini classification
,
外科的病期分類
,
surgical staging
,
脊椎腫瘍
,
spinal tumor
pp.409-412
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201382
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はじめに
Weinstein-Boriani-Biagini分類(WBB分類)は,原発性脊椎腫瘍を腫瘍学的に取り扱うために考案された分類である1).四肢の骨軟部腫瘍に対してはAJCC(the American Joint Committee on Cancer)のTNM分類やEnneking分類2)が使用されることが多く,病期や術式の選択,実際の切除縁など決定して治療成績が報告されてきた.脊椎腫瘍に対する根治的切除としての椎体切除は1971年にStenerら6)が報告している.当時,腫瘍学的な原則に基づいた治療方法の選択のために統一された基準はなく,切除という言葉は論文ごとに別の意味で使用されていた3,5,8).この問題点に対しEnneking分類を巨細胞腫などの原発性脊椎腫瘍に適応させようという試みが行われ4),1997年にWBB分類が提唱された1).腫瘍学的に不十分あるいは不適切な切除により局所再発が増加し,生存期間が短くなるというエビデンスがあり7),脊椎腫瘍においても腫瘍学的な選択を十分考慮すべきである.本稿ではWBB分類について述べる.
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