Japanese
English
臨床経験
原発性脊椎腫瘍に対する第5腰椎椎骨全摘術の経験
Total Spondylectomy for Complete Removal of Primary Spinal Tumor in the Fifth Lumber Vertebra
鳥畠 康充
1
,
富田 勝郎
1
,
川原 範夫
1
,
森下 裕
1
,
藤田 拓也
1
,
水野 勝則
1
,
沢田 米造
2
,
浦山 博
3
,
八木 雅夫
4
,
石瀬 淳
5
Yasumitsu Toribatake
1
1金沢大学医学部整形外科
2横浜栄共済病院整形外科
3金沢大学第1外科
4金沢大学第2外科
5金沢大学集中治療部
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine
キーワード:
spondylectomy
,
脊椎切除
,
spinal tumor
,
脊椎腫瘍
,
the fifth lumbar vertebra
,
第5腰椎
Keyword:
spondylectomy
,
脊椎切除
,
spinal tumor
,
脊椎腫瘍
,
the fifth lumbar vertebra
,
第5腰椎
pp.931-939
発行日 1996年8月25日
Published Date 1996/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901971
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抄録:腰椎部は,原発性脊椎腫瘍の好発部位であるが,手術展開および脊椎再建が困難である第5腰椎に対する椎骨全摘の報告はほとんどない.われわれは,第5腰椎に発生し腹部臓器に浸潤した再発性軟骨肉腫と,動脈瘤様骨嚢腫の各1例を経験した.これらに対して,周到な手術計画を立て,複数科の専門的技能を集約することにより,後方・前方2段階手術での椎骨全摘術を完遂した.短期の経過観察ながら腫瘍の再発を認めていない.軟骨肉腫,aggressiveな巨細胞腫や動脈瘤様骨嚢腫のように,再発傾向が高いものの手術による局所制圧ができれば良好な予後が期待できる脊椎腫瘍に対しては,たとえ第5腰椎であっても,理想的な腫瘍学的切除にできるかぎり近い手術を追求して行くべきであると考える.
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