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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
第5腰椎高位の脊椎腫瘍に対する脊椎全摘術
Total En Bloc Spondylectomy for the 5th Lumbar Vertebral Tumor
川原 範夫
1
,
富田 勝郎
1
,
小林 忠美
1
,
赤丸 智之
1
,
村田 淳
1
,
南部 浩史
1
,
Mohamed E. Abdel-Wanis
1
Norio Kawahara
1
1金沢大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanazawa University, School of Medicine
キーワード:
total en bloc spondylectomy
,
脊椎全摘術
,
spinal tumor
,
脊椎腫瘍
,
5th lumbar vertebra
,
第5腰椎
Keyword:
total en bloc spondylectomy
,
脊椎全摘術
,
spinal tumor
,
脊椎腫瘍
,
5th lumbar vertebra
,
第5腰椎
pp.515-518
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903534
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抄録:第5腰椎の周囲には腸骨翼,下大動静脈,左右総腸骨動静脈などの大血管群,腰仙神経叢などが存在するため,同部位の脊椎腫瘍を腫瘍学的に切除するのは難しい.本稿では同部位の脊椎腫瘍に対して脊椎全摘術の手術方法を紹介する.まず1st stepとして,後方成分を切除すると同時に前方から椎体切除がスムースに行えるように神経根の剥離,椎体の後側方部分の剥離,第4/5,5/S1椎間板の切除を行った.次いで2nd stepとして前方からの徹底した椎体周囲の血管処理を行うことにより,下大動静脈総腸骨動静脈などのmobilizationが可能となり,第5腰椎椎体を一塊として切除した.本手術を施行した4例全例に大血管損傷を来すことなく,一塊とした腫瘍椎骨切除が可能であった.後方・前方の2段階アプローチ,丁寧な神経根,大血管などの剥離操作などを行うことで第5腰椎高位の脊椎腫瘍に対して脊椎全摘術は可能であると考える.
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