Japanese
English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第1章 解剖と機能
全脊椎矢状面,冠状面バランスと仙骨骨盤アライメント
Sagittal & Coronal Spinal Balance and Sacropelvic Disposition
高松 太一郎
1
,
遠藤 健司
1
,
松岡 佑嗣
1
,
村田 寿馬
1
,
林 英佑
1
,
山本 謙吾
1
Taichiro TAKAMATSU
1
,
Kenji ENDO
1
,
Yuji MATSUOKA
1
,
Kazuma MURATA
1
,
Eisuke HAYASHI
1
,
Kengo YAMAMOTO
1
1東京医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Tokyo Medical University
キーワード:
脊椎矢状面バランス
,
sagittal spinal balance
,
脊椎冠状面バランス
,
coronal spinal balance
,
腰椎変性側弯
,
degenerative lumbar scoliosis
Keyword:
脊椎矢状面バランス
,
sagittal spinal balance
,
脊椎冠状面バランス
,
coronal spinal balance
,
腰椎変性側弯
,
degenerative lumbar scoliosis
pp.313-316
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201096
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はじめに
脊椎冠状面バランスは,矢状面バランスと密接に関係する.変性性の脊柱側弯症(degenerative scoliosis:DS)は,椎間板,椎体,椎間関節の変性によって発生し,50歳以上で好発し16),椎間楔状化と側方すべりを伴う側弯と,腰椎前弯減少による脊柱後弯が合併した後側弯を呈することが多い3次元的な変形である8,18).側弯進行に伴い,腰椎の前弯が減少し,骨盤が垂直化することが報告されている9,13).戸山ら19)は,腰椎変性側弯症は,特発性側弯の遺残のものと比べて,側弯度や椎体回旋度が小さく,側弯の範囲が狭いという特徴を挙げている.手術は病態により除圧術12),固定術,3次元的アライメント矯正が選択されるが4),冠状面ならびに矢状面アライメントを考慮した術式検討が重要である21).本稿では,脊椎冠状面バランスと矢状面バランスの関係について述べたい.
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