連載 看護管理者の眼・9
危機管理のデータベースとなる引っ越しの記録を残そう
田中 由紀子
1
1横浜市立市民病院看護部
pp.771
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901282
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私は看護管理者になって以来,病院の引っ越しを4回経験しました。3回目までは,病院の再整備として,機能を拡大していくプロセスの1つとしての引っ越しでした。4回目は,新しい建物にすべて入れ替わるというものでした。
病院の引っ越しというイベントを改めて考えてみると,それは病院管理の集大成であり,危機管理能力の査定の場だともいえます。このプロセスのなかで,看護管理部門がいかに頼りにされ,重責を担っているかをつくづくと感じます。婦長は,ふだんから夜間休日の看護管理を行なうことで,さまざまな事例に対応し,危機管理の知識をフルに活用し,実践能力を高めてきました。そのおかげで,引っ越し計画に関しての問い合わせにも,ほとんど答えることができるようになっていました。どんなときもそうですが,司令塔になる人,補佐をする人の存在は重要で,特に補佐をする人が常に全体を見て対応することが必要です。
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