Japanese
English
特集 脊椎・脊髄MRIのピットフォール—アーチファクトと偶発所見
その他のアーチファクト—Truncation,fat sat,metal
Artifacts:Truncation,Fat Saturation Failure,Metal
堀 正明
1,2
,
鶴島 康晃
2
,
福永 一星
1
,
石亀 慶一
2
,
入江 隆介
1
,
青木 茂樹
1
Masaaki HORI
1,2
,
Yasuaki TSURUSHIMA
2
,
Issei FUKUNAGA
1
,
Keiichi ISHIGAME
2
,
Ryusuke IRIE
1
,
Shigeki AOKI
1
1順天堂大学医学部放射線科・部
2東京メディカルクリニック
1Department of Radiology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
打ち切りアーチファクト(truncation artifact)
,
脂肪抑制不良(fat saturation failure)
,
金属アーチファクト(metal artifact)
Keyword:
打ち切りアーチファクト(truncation artifact)
,
脂肪抑制不良(fat saturation failure)
,
金属アーチファクト(metal artifact)
pp.823-828
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200703
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はじめに
MRIにて,良好な画像を得るための条件の1つに,磁場の均一性というものがある.脊椎脊髄は縦(頭尾方向)に長い構造物で,かつ比較的狭い範囲に,すぐ骨や脳脊髄液,あるいは空気といった磁化率の大きく異なる構造が存在し,かつ生理的な動きを示す心臓や肺といった臓器がすぐ近くにある.すなわち,磁場を不均一にするような要素が多数存在し,たとえば脳に比して,撮像の難易度が高くなっている.上記のような要素は,しばしば画質の不良やアーチファクトといった形で画像に反映される.このアーチファクトのうち,truncation(打ち切り)アーチファクト,fat sat(脂肪抑制)不良,metal(金属)によるアーチファクトは以前より指摘されており,それらの原理,原因は明らかである.本稿においては,これらのアーチファクトの背景にある原理や原因およびその対処方法に関して,実際の画像を多数用い,現状のMRI撮像手法の説明を含め,概説する.
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