Japanese
English
特集 肩こりと後頸部痛の日常臨床
後頸部痛に対する手術療法
Surgical Treatment for Back Neck Pain
岡田 英次朗
1
,
西田 光宏
1
,
手塚 正樹
1
,
松本 守雄
2
Eijiro OKADA
1
,
Mitsuhiro NISHIDA
1
,
Masaki TEZUKA
1
,
Morio MATSUMOTO
2
1東京都済生会中央病院整形外科
2慶應義塾大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Central Hospital
キーワード:
手術治療(surgical treatment)
,
後頸部痛(back neck pain)
,
脊椎固定術(spinal fusion)
Keyword:
手術治療(surgical treatment)
,
後頸部痛(back neck pain)
,
脊椎固定術(spinal fusion)
pp.1041-1046
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200497
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はじめに
後頸部痛の原因となる疾患は数多く存在する.日常診療で経験する肩こりや後頸部痛は,鎮痛剤の内服や,運動療法,理学療法などの保存的治療により改善することが多い.しかし,耐えがたい疼痛を伴う場合や,上肢のしびれ,四肢の運動麻痺などの脊髄・神経根症状を伴う場合には手術治療が必要となる.また,急激に進行する神経症状を呈する場合では早期の手術を行う必要がある.2011年の日本脊椎脊髄病学会による本邦における脊椎手術31,380例に対する調査5)では,頸椎手術は4,954例(15.8%)施行されており,内容は頸椎症に対する手術が71.9%と最も多く,頸椎椎間板ヘルニアは12.9%,後縦靭帯骨化症は3.0%であったと報告されている.
本稿では,後頸部痛の原因となる頸椎疾患に対する手術時期,その根拠となる症状や画像所見,選択すべき手術法などについて概説する.
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