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Case Study 脊椎脊髄疾患—神経内科医の眼・7
仕掛けられた罠—腹部季肋部の圧痛・背部肩甲部のしびれ・腰部の無感覚
Traps Set Up:Tenderness in the Hypochondria, Paresthesia in the Interscapular Region, and Numbness in the Lumbar Region
福武 敏夫
1
Toshio FUKUTAKE
1
1亀田メディカルセンター神経内科
1Department of Neurology, Kameda Medical Center
pp.581-584
発行日 2016年5月25日
Published Date 2016/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200391
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はじめに
腹部(季肋部や下腹部)の圧痛と背部肩甲部のしびれは,ともに胸腹部の内臓由来がまず疑われ,(いろいろな施設で)何度もあれこれ検査されて,それらしくないと次に脊髄神経根症(radiculopathy)や体幹ニューロパチー(本シリーズ第3回参照)が鑑別に挙がることがある.さらにそれも否定されると,単なる局所の問題か心因性とされて見捨てられてしまう.これらが内臓由来でない場合に,共通の機序をもつ疾患概念があり,それらは脊椎脊髄疾患を担当する医師には是非知っておいてもらいたい事柄である.同様の機序で生じる一側腰部の感覚脱失についても解説する.
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