Japanese
English
特集 脊椎脊髄の感染・炎症
脊椎炎の画像診断
Imaging Findings of Infections and Inflammation of the Spinal Column
稲岡 努
1
,
寺田 一志
1
Tsutomu INAOKA
1
,
Hitoshi TERADA
1
1東邦大学佐倉病院放射線科
1Department of Radiology, Toho University Sakura Medical Center
キーワード:
脊椎炎(spondylitis)
,
椎間板炎(discitis)
,
感染(infection)
Keyword:
脊椎炎(spondylitis)
,
椎間板炎(discitis)
,
感染(infection)
pp.547-553
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200153
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はじめに
脊椎の感染・炎症では,疼痛や発熱などの非特異的な症状を呈することが多く,画像診断の役割は大きい.しかし,変性などさまざまな背景が存在することもあり,診断に難渋することがしばしばある.日常診療においては一般細菌による感染が多いが,一般細菌以外では結核が依然として重要で,免疫低下患者を中心として真菌感染もみられる.重要な鑑別疾患となる脊椎の炎症性疾患では脊椎関節炎があるが,その中では強直性脊椎炎が多い.また,特殊な臨床経過,脊椎病変を呈する病態としてSAPHO症候群も重要である.本稿では,まずは化膿性脊椎炎を中心に画像所見,臨床的な注意点について述べ,重要な鑑別疾患となる脊椎関節炎,SAPHO症候群,さらには変性や転移など日常診療において比較的高頻度に遭遇する脊椎疾患について触れ,その鑑別のポイントについて概説したい.
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