連載 作業療法を深める・第95回
性差とライフステージを考慮する「性差医学・医療」の発展—臨床からジェンダード・イノベーションまで
木下 千栄子
1
,
片井 みゆき
2
Chieko Kinoshita
1
,
Miyuki Katai
2
1国立大学法人 政策研究大学院大学 片井(性差医学・医療)研究室
2国立大学法人 政策研究大学院大学 保健管理センター
pp.1080-1086
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203961
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
性差医学・医療とは
性差医学・医療とは,生殖器系のみならず男女共通の臓器に起こる疾患も含め,疾患の背景にある「性差」と「ライフステージ」に注目し,診断,治療,予防措置等へ反映するものです1).米国を中心に1980年代から提唱されはじめ2),日本や欧州へは1990年代に導入された,比較的新しい分野です.
性差医学・医療は,生物学的な性差(sex difference)と社会文化的な性差(gender difference)に配慮し,ライフステージ(年代)に伴う性ホルモン量の変化も考慮することで,一人ひとりに適した,質の高い医療の提供を目指します.
Copyright © 2024, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.