特集 内科臨床と性差
基本的臨床能力と性差
性差を考慮した医療面接 ①
-患者の性別からの論考
木村 琢磨
1,2
1埼玉医科大学総合診療内科
2HAPPINESS館クリニック
キーワード:
医療面接
,
患者の性別
,
性差
,
一般のコミュニケーション
,
診察する医師の性別希望
Keyword:
医療面接
,
患者の性別
,
性差
,
一般のコミュニケーション
,
診察する医師の性別希望
pp.1039-1043
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_1039
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Summary
▪わが国における男女の一般的コミュニケーションスタイルは,男性では直接的に目的(用件)を伝える一方で,女性では婉曲的であり,医療面接においても参考にすべきである.
▪わが国における一般的コミュニケーションの調査結果を踏まえると,男性患者に対しては女性患者以上に態度面に留意し論理的な説明を心がけ,女性患者に対しては男性患者以上に傾聴・共感的理解を行うことが医療面接の鍵となる.
▪女性患者は男性患者に比べて,性に関する問題を有する場合に女性医師を希望していることは「言いやすい」「質問しやすい」という医療面接的な期待を含むと考えられる.
▪わが国における医療面接の調査で,「感情の表出」は女性患者のほうが男性患者よりも多かったと報告されている.
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