広場
『Willard & Spackmanの作業療法(第14版)』の紹介
吉川 ひろみ
1
1県立広島大学
pp.60-62
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203659
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Willard and Spackman's Occupational Therapy(以下,W & S)は,作業療法士が執筆した初めての作業療法教科書で,初版刊行の1947年から改版され続け,2023年7月に第14版1)が出版された.書名に名を残す(Hellen)Willardと(Clare)Spackmanは,1952年に設立された世界作業療法士連盟(WFOT)の初代会長と事務局長になり,本書の第4版まで編集した.筆者が学生のときは第4版の日本語訳を使った.留学した米国の大学院では第8版を使い,大学教員になってから第9版の内容を見ながら授業を行っている.作業療法のことは,とりあえず何でも書いてある本で,引用文献の多さも魅力の一つだ.
英語圏ではもちろん,英語が母語以外の作業療法学生と作業療法士のほとんどは,この本を参照しているのではないかと思う.多くの国では,母語で作業療法教科書を出版しても買う人が少なく採算が取れないからだ.他の分野も同様だが,アカデミックとビジネスの共通用語は英語になってしまっている.
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