Japanese
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研究
医療観察法病棟に入院する対象者は作業療法士と司法精神科作業療法のプログラムにどのような思いを抱いているか—内容分析による質的研究
Thoughts of clients admitted to the ward of Medical Treatment and Supervision Act towards occupational therapists and forensic psychiatric occupational therapy programs for qualitative research by content analysis
南 庄一郎
1,2
Shoichiro Minami
1,2
1国立病院機構やまと精神医療センター
2大阪府立病院機構 大阪精神医療センター
キーワード:
医療観察制度
,
司法精神科作業療法
,
作業療法プログラム
Keyword:
医療観察制度
,
司法精神科作業療法
,
作業療法プログラム
pp.299-304
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203321
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Abstract:本研究では,医療観察法病棟の対象者がOTと司法精神科作業療法のプログラムに対してどのような思いを抱いているのかを明らかにすることを目的に,医療観察法病棟の対象者15名にインタビューを実施し,逐語化したデータを分析した.その結果,対象者はOTのかかわりに〈対等な立場で自分の話を聴いてくれる〉,〈自分の希望を理解して後押ししてくれる〉,〈自分の能力と可能性を気づかせてくれる〉との思いを抱いており,司法精神科作業療法のプログラムには〈気分転換できて有意義な時間が過ごせる〉,〈退院後に役立つ生活技能が習得できる〉との思いと〈実施頻度の増加に関するニーズ〉と〈プログラム内容の改善に関するニーズ〉を抱いていた.本研究から,OTのかかわりは治療意欲の乏しい医療観察法病棟の対象者が主体的に治療に参加できるように作用しており,対象者とOTが「希望する作業の可能化」という目標に向かって協働できていることが示唆された.
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