病院勤務のセラピストにおける地域支援の取り組み—放課後等デイサービスへの訪問活動を通して

Community support efforts in hospital-based therapist: What I learned through visiting an after-school daycare

Abstract：発達障害の支援において，医療分野では個別リハビリテーション，地域サービスでは放課後等デイサービスがある．しかしながら，地域サービスに従事する療法士は少なく，専門的なサービスの質の確保と人材育成が課題となっている．そこで，病院所属の療法士が，放課後等デイサービスに訪問しアセスメントを行い，職員との情報交換をする活動と活動後にアンケート調査を実施した．OTが中心となって事業所7カ所を訪問した結果，セラピストの目線で得た情報を共有することで，事業所の職員があらためて自分たちの提供するサービスを考えていくきっかけをつくることができ，事業所・職員の対応方法に変化が認められた．療法士がリハの専門性を提供するスタイルは多様化している中，病院から地域サービスへの訪問活動は，医療と福祉をシームレスにつなぐために有効な事業の一つとなり得る可能性が示唆された．