Japanese
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研究
入院回数が多い精神障害者へのポジティブ作業に根ざした実践の臨床有用性—統合失調症と診断された50代女性に対する単一事例研究
Clinical usefulness of positive occupation-based practices for mental illness people with frequent hospitalization: A single case study of a woman in her 50s with schizophrenia
橋爪 卓
1
,
野口 卓也
2
Suguru Hashizume
1
,
Takuya Noguchi
2
1田宮病院
2慈圭病院
キーワード:
精神科作業療法
,
個人作業療法
,
幸福
Keyword:
精神科作業療法
,
個人作業療法
,
幸福
pp.1105-1112
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203144
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Abstract:本研究の目的は,入院回数が4回以上の精神障害者を対象に,ポジティブ作業に根ざした実践(positive occupation-based practice:POBP)の有用性を単一事例研究で検証することであった.方法はABデザインにフォロー期を加えて支援した.具体的には,ベースラインで通常の作業療法,介入期で通常の作業療法にPOBPを加えた.フォロー期は,通常の作業療法にPOBPで習慣化されたワークのみを継続した.効果指標は,ポジティブ作業評価,ポジティブ作業の等化評価を使用した.データ収集は,ベースライン前後,介入後,フォロー後の4時点で行った.その結果,POBPの適用後から評価得点の向上が確認された.これより,POBPは入院回数が4回以上の精神障害者でも,クライエントの強みや病態に応じた支援を工夫することで,ポジティブ作業を通じた肯定的な変化に寄与できる可能性が示唆された.
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