Japanese
English
症例報告
基本動作障害に対する姿勢筋緊張の調整がADLと自己効力感に影響した症例
A case of postural muscle tone adjustment for basic movement disorder affecting ADL and self-efficacy
中沼 望咲
1
Misaki Nakanuma
1
1すみれ特別養護老人ホーム
キーワード:
姿勢筋緊張
,
ADL
,
自己効力感
Keyword:
姿勢筋緊張
,
ADL
,
自己効力感
pp.466-469
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202974
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Abstract:今回,脳梗塞により左片麻痺を呈し,トイレ動作が軽介助レベル(介助拒否によるおむつ使用)の80代男性を担当した.対象者のニードはトイレ動作の自立であったが,トイレ動作場面で「怖い,だめだ,やりたくない」等,悲観的な発言が多く,ADLの直接訓練に拒否的であった.作業療法評価から,対象者のトイレ動作は姿勢筋緊張の影響が考えられたため,筋緊張の変化が捉えやすく,かつハンドリングが容易なことから基本動作である寝返り動作を行い,間接的にトイレ動作向上を狙った.結果,寝返り動作の改善に伴い,姿勢筋緊張およびトイレ動作が改善,自己効力感の向上も得られ,積極的な動作訓練につながった.対象者の自己効力感の変化は姿勢筋緊張の調整による動作障害の改善が伴っていたことから,動作障害の改善は自己効力感等,心理的側面にも寄与する可能性が示唆された.
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