Japanese
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症例報告
拒否傾向の強い認知症高齢者に対する作業療法経験—回復期リハ病棟から退院後の訪問リハまでの一貫した介入
Experience with occupational therapy for elderly person with dementia who have a strong tendency to refuse: Consistent intervention by recovery rehabilitation unit and homecare rehabilitation
中村 理沙
1,2
,
喜多 一馬
3
,
須藤 誠
4
Risa Nakamura
1,2
,
Kazuma Kita
3
,
Makoto Sudo
4
1北大阪ほうせんか病院
2アール・エス・シーホールディングス株式会社 就労移行支援事業所asis
3株式会社Plast
4獨協医科大学日光医療センター
キーワード:
認知症高齢者
,
リハ拒否
,
サービス付き高齢者向け住宅
Keyword:
認知症高齢者
,
リハ拒否
,
サービス付き高齢者向け住宅
pp.83-87
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202855
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Abstract:目的:拒否傾向の強い大腿骨頸部骨折を呈した認知症高齢者に対して長期的な作業療法介入を行い,良好な成果が得られたため報告する.症例紹介:サービス付き高齢者向け住宅にて転倒し,左大腿骨頸部骨折を受傷した90代男性である.認知機能低下を認め,基本的動作能力は全般に要介助であり,リハ拒否および退院拒否が強かった.作業療法では,前腕支持型歩行器を用いた日常生活活動の獲得,精神的に穏やかな状態で生活できるための退院支援を行った.経過:対象者に対して作業療法面接を頻回に行い信頼関係構築を図ったことでリハ拒否が軽減し,日常生活活動の獲得に至った.また,対象者が抱える不安等をサービス付き高齢者向け住宅のスタッフへ丁寧に申し送ったことで,円滑に退院し,自立した穏やかな生活を送るようになった.考察:対象者の性格や特徴を作業療法面接より把握したうえで介入や申し送りを行ったことが良好な成果につながったと考えられる.
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