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特集 新型コロナウイルス感染症と作業療法
新型コロナウイルス感染症者への治療とリハビリテーション
Treatment and rehabilitation for people with COVID-19 infection
藤谷 順子
1
Junko Fujitani
1
1国立国際医療研究センター
pp.12-18
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202832
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Key Questions
Q1:新型コロナウイルス感染症ではどんな症状がリハビリテーションの対象になるか?
Q2:新型コロナウイルス感染症への治療はどうなっているか?
Q3:新型コロナウイルス感染症の作業療法の場合のリスクは何か?
新型コロナウイルス感染症の病態像
新型コロナウイルス感染症の主要な病態は呼吸器症状である.図 1に症状の経過を示した1).多くの症例(8割程度)は初期の感冒様症状だけで軽快し,一部の症例が重症化する.重症化の理由は,宿主の炎症反応・免疫応答によるとされている(したがって,免疫応答を抑制する治療薬が中等度以上で投与される).
重症度は,主に酸素投与の必要性(酸素経路)で判断されている.表 1に本邦における重症度区分2)を示す.実際には,低酸素血症なし,低酸素血症あるも酸素投与不要,カヌラでの酸素投与,マスク・オキシマイザーでの酸素投与,高流量鼻カヌラ酸素療法(high flow nasal cannula:HFNC),NPPV(non-invasive positive pressure ventilation),挿管人工呼吸,ECMO(extracorporeal membrane oxygenation)の追加,の順に重症である.
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