Japanese
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症例報告
重度上肢麻痺を呈した外傷性脳損傷者に対して難易度調整を施した段階的な目標設定と多角的なアプローチを実施した1例—家庭内役割の中での麻痺手使用の実現に向けて
The case of the multi-focal approach to considered on goal setting with difficulty adjusted was performed for more affected upper limb after traumatic brain injury patient: Toward the use of paralyzed hands in the domestic role
堀 翔平
1
,
竹林 崇
2
Shohei Hori
1
,
Takashi Takebayashi
2
1札幌渓仁会リハビリテーション病院
2大阪府立大学
キーワード:
EBOT
,
CI療法
,
意思決定
Keyword:
EBOT
,
CI療法
,
意思決定
pp.701-705
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202585
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Abstract:【目的】今回,重度上肢麻痺を呈した対象者に対して,目標設定を段階的に実施することで,麻痺手の使用を含む家庭内役割の再獲得に至ったため報告する.【方法】1日2〜3単位の振動刺激と装具療法を併用した課題指向型練習,および麻痺手の行動変容を促すtransfer packageを週7日間,25週間実施した.目標設定は,機能状態を考慮して段階的に複数回実施した.【結果】Fugl-Mayer Assessment,Motor Activity Logともに臨床上意味のある最小変化量(MCID)を超える改善を示し,麻痺手を使用した調理が行えるようになった.【結論】機能状態に応じて,目標設定を複数回,段階的に実施することは,動機づけと,適切な難易度の練習課題の設定が可能となり,生活内での麻痺手使用につながった可能性がある.
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