ふぉーらむ
車いすを巡る旅—もう一つのシーティング概念
河本 のぞみ
1
1訪問看護ステーション住吉
pp.1312-1316
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202316
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OTが車いす作製にかかわる機会は,どのくらいあるのだろうか.介護保険サービスの利用者はほとんどレンタルの車いすになるから,その分野で仕事をするかぎりにおいて,車いす作製の経験はできないかもしれない.
作業姿勢は活動に大きな影響を与えるし,その姿勢をつくるのは椅子や車いすだ.だが,OTにとってこんなに大事なこと,姿勢,椅子,車いすに関して学ぶ機会はあまりない.日本リハビリテーション工学協会や日本シーティング・コンサルタント協会が定期的に研修会をやってはいる.だから,基本的なシーティングスキルはそれらの研修会で学ぶことはできる.2018年(平成30年)にはシーティングはリハ技術として医療保険で算定されるようになった.リハ職としては,たとえレンタルの車いすでも,当事者に合ったものをクッションとともに選定し,背もたれや座面の角度や形状や高さを調整し,何とか姿勢が崩れない形にもっていかないといけない.それで事足りる人も,もちろん少なくない.今やレンタル車いすの機種は増えたし,いくらでも試せるという利点がある.
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