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書評 —伊藤俊一(監),久保田健太,隈元庸夫(編)—「PT・OTのための測定評価DVD Series 7 片麻痺機能検査・協調性検査—症例収録」
渡邉 誠
1
1北里大学
pp.350
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200192
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測定と評価は,PT・OTにとって絶えず問われる医療技術の一つである.測定の技術にはその正確性と再現性が,そして測定結果の判断にはその妥当性と信頼性が重要視される.中枢神経系障害,特に脳血管障害の運動機能評価に焦点を当てた場合,初学者としては評価の実施手順ないしは対象者が示す身体的反応をどのように判断するとよいかに悩む場面に遭遇することがあるだろう.神経機能の診断学として数多くの成書があるが,評価の実践にポイントを置いたものはまだ少ない.そこで,手元に置き参照したいのが本書である.
本書は,『PT・OTのための測定評価DVD Series』のシリーズ最新刊「片麻痺機能検査・協調性検査」として上梓されたものである.これまでのシリーズ全体の構成は,ROM測定,形態測定・感覚検査・反射検査,MMT,バランス評価,整形外科的検査から成っており,本書でシリーズ7巻目となる.具体的な内容を簡単に紹介しておきたい.第1章はブルンストローム片麻痺機能検査であり,片麻痺運動機能評価としての基本的視点をこの章で学ぶことができるだろう.第2章は協調性検査であり,協調障害における神経徴候の初歩的検査から小脳系の運動失調,測定障害まで幅広く収載されている.
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