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特集 スポーツと作業療法
パラリンピックの強化―国内外の現状
Reinforcing competitive abilities in Paralympics:Current situation
中森 邦男
1
Kunio Nakamori
1
1公益財団法人日本障がい者スポーツ協会・日本パラリンピック委員会
pp.1008-1012
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100641
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Key Questions
Q1:パラリンピックとは?
Q2:オリンピック招致とは?
Q3:選手の強化に必要なこととは?
はじめに
現在のパラリンピックにおける各国の競技力向上の取り組みは,オリンピック招致にパラリンピック開催が含まれた2008年北京大会を契機に格段に進歩し,オリンピック同様に強化費の充実,十分な強化費や手厚い医科学のサポート等,国を挙げての強化が不可欠な状況になった.このような世界の選手強化の流れに,日本は競技団体に対する強化費が大幅に増額されたにもかかわらず,夏季競技はメダル順位を大きく下げ,冬季競技ではシットスキーの頑張りにより,なんとか現状を維持している状況である.
現在,日本障がい者スポーツ協会は,2013年(平成25年)に公表した「日本の障がい者スポーツの将来像(ビジョン)~活力ある共生社会へ」の中で掲げた日本代表選手がパラリンピックを代表とする国際大会で大活躍できる環境づくりを目標に,具体的な取り組みを進めているところである.2013年9月に東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催が決定し,2014年(平成26年)4月には障がい者スポーツの政府の所管が厚生労働省から文部科学省に移った.障がい者スポーツの環境が大きく変動していく流れの中,日本も国を挙げての選手強化を実施すべき体制を整え,その時期を迎えることができた.
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