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Key Questions
Q1:OTに求められる資質とは?
Q2:人材育成の考え方と方法は?
Q3:実際にどのように展開しているのか?
はじめに
私がOTになった20数年前は,会員数も5,000名程度であり,全国のほとんどの職場には,数名のOTしか在籍していない時代であった.その後,養成校は約120校増加し,それに伴いOTの数も急増した.現在の有資格者は約6万6,000人であり,年間約4,000名のOTが誕生している.数年後には10万人に達する勢いである.当然,若いスタッフの割合も増えてきており,初台リハビリテーション病院(以下,当院)も例外ではなく,70名中32名(46%)が経験年数3年未満のスタッフとなっている.これらスタッフに対する卒後教育は,当院の大きな課題であり,全国的にも養成校の増加に伴い新卒者の割合が増え,同じような悩みをもっている職場も少なくないであろう.
このような現状の一方で,作業療法に対する世間からのニーズは高く,患者の権利意識も高くなり,より質の高い作業療法を提供する必要がある時代となっていることを感じる.さらに,多職種によるチームアプローチの重要性も高くなっており,これら若いスタッフの人材育成は,多角的に行われなければならず,しかも急務とならざるを得ない状況である.
本稿では,あらためてわれわれに求められる資質とは何かを振り返り,人材育成についてどう考えればよいのかをマネジメントも含めて述べ,最後に私の職場での展開を紹介する.まだまだ発展途上の部分も多いが,同じような悩みをもった管理職の方はもとより,現場で汗を流している一般スタッフの方にもご一読いただき,少しでも臨床現場でお役に立てればと思う.
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